幼稚園受験コラム 第3回

第3回 「附属幼稚園の求める家庭・子ども像について」


幼稚園の情報を収集し、希望園を決め、それに向かい日常生活を送られていることと思います。附属幼稚園では願書や面接、お子さまの考査を総合的に判断し合否が決まります。つくられた子どもや表向きだけ良い家庭はすぐに見抜かれてしまします。では、どのような家庭・子どもが求められているのでしょうか。どの園も共通していえることは以下の通りです。

 

 

1.家庭について

上記でも述べましたように、考査時だけ良い家庭を作ってもすぐに見抜かれてしまいます。日ごろからご両親間のコミュニケーションがとれていることが大切です。入園テストはお母さまとお子さまだけの力では突破できません。お父さまにも正しい幼稚園・小学校の入試情報の知識を持ってもらい、お子さまについて十分に話し合わなければなりません。そして家族皆が規則正しい生活を心がけることが必要です。

 

子育てに対し過保護になる必要はありません。世話を焼き過ぎてしまうことで、子どもの親への依頼心が強くなり、自ら考えて行動することができなくなってしまいます。3歳児だから仕方がない…、ではなく、自分でできることは自分で考えて行動する機会を与えてあげてください。子どもが何か一つのことを一人でしようとするとき、始めのうちはなかなかスムーズに事が運ばず時間がかなりかかるでしょう。そうであっても長い目で見守りながら「待つ」姿勢がとても大切です。

 

受験が近くなると、過剰に学習をさせてしまいがちです。もちろん、附属幼稚園では難しい課題も出題されるため、学習を行うことは必要ですが、発達段階を無視し、詰め込み教育をしても意味はありません。生活の中にあるものから必要項目を拾い、無理なく自然に学べることが望ましいです。気が付かないうちにお子さまに負担をかけてしまっているケースがあります。お子さまにもその思いは伝わり、口調が強くなってしまったり、夜泣きや、夜尿症になってしまうこともあります。そのためにもご両親が平常心でいることが大事です。辛い時には、お父さまや、私たちなどの教室講師に相談をして、決してお母さまお一人で抱え込まないようにしてください。

 

お子さまに、「○○をしなさい」と言っても私たち大人ができなくては説得力もありません。行動だけでなく、心についても同じことが言えます。感謝の気持ちや、素直な心、協調性など、自然にできているでしょうか。時にはできないことがあったとしても日々を振り返ることが大切です。

 

こうした、当たり前のことができるご家庭が少ないように思います。口調や素振りはふとしたときに出てしまうものです。気を付けるようにしましょう。

 

 

2.子どもについて

幼稚園にはおとなしい子もいれば、元気いっぱいの子など、いろいろなタイプの子どもがいます。ではどのような子どもが求められるのでしょうか。

 

①基本的生活習慣が身についている子ども

子ども自身で一番大切なことは基本的生活習慣が身についているかどうかです。早寝、早起きをし、偏食をせず食事をとり、衣服の着脱など自分でできることは自分でしていくことが大切です。このほかにも、挨拶や返事、心身の発達など、三歳児として身についているかです。これは成長とともにできることもありますが、ご両親の育ててきた環境に左右されることも多々あると思います。幼稚園という集団生活を送るためにも、基本はまず家庭生活です。幼稚園に入ってからの集団生活で困らないよう、基本的な生活習慣は身につけておくことが望ましいです。ただ、過敏になり過ぎることで、却ってその子らしさを失うことにもなりかねませんので、その年齢の子どもが集団生活を送る上で、何を身につけておく必要があるかもう一度考えた上でお子さまを導いてください。

 

②自ら考え行動ができる子ども

集団生活を送る上で、自己表現をしていくことは必要ですが、過度の自己主張や、物事の善悪判断ができないようでは困ります。逆に誰かに言われないと行動ができない子どもも問題です。三歳児だから仕方がない…ではなく、どうしたいのか、なぜそうなのかなど考えさせることが大切です。そのためにも普段からお子さまの話をしっかりと聞いてあげましょう。

 

 

最後に

学力考査、親子遊び、面接などを通し家庭とその子どもを総合的に見て合否を判断していきます。学力だけできても結果は結びつきません。もちろんこぐま会でも学習課題を行いますが、結果を重視するのではなく、取り組む姿勢や考え方を伸ばすことにも重点を置いています。どのように日常を過ごしたらよいか、学習をしたらよいかなど、お困りの方はぜひ私たちにご相談ください。お力になれたらと思います。

 

次回は家庭でできることについてお伝えいたします。

 


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